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サラリーマンのつぶやき 43言目


昔からお世話になった会社の先輩が先日、定年後の雇用延長も終わり、卒業されるのに合せて、送別会を開きました。

当日、お酒が進んだところで、先輩に明日から出勤しなくてよくなるので、「どんな気持ちですか?」と聞いたところ、「寂しくてたまらないさ」と返ってきました。

 

先輩は元来、多趣味で友人も多く、卒業しても充実した毎日を過ごすのだろうと思っていました。

この十年、景気の冷え込みで市場の変化に対応するため業務転換を強いられる中、先輩は先頭に立ち、上層部の矢面に立ってくれました。ストレスは相当だったと思います。だから、明日からは仕事のストレスから解放され、趣味に没頭できるのだから羨ましく「自分たちも早く卒業の日を迎えたいな」と、同僚と話していたくらい。その先輩が「寂しい」と思っていることがとても意外でした。

私は定年しても、自分の会社に用もないのに訪れたり、後輩たちを呼び出して酒に付き合せたりすることだけはやるまいと心に誓っていました。この多趣味の先輩ですら「寂しくてたまらない」と思うのだから、自分なら定年して一週間も経たないうちに、会社に行き後輩を呼び出すのではと不安になりました。

 

先輩の机は今、書類置き場になっています。当然、先輩は会社に顔を出していませんが、誘って一献傾けたいなと思っています。私もまた、後輩から定年後に飲みに誘ってもらえるように残りの会社人生を送っていかねばと誓いました。

 

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