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【特集】


ななかまど特別企画 映画「羊と鋼の森」公開記念 「羊と鋼の森」試写会潜入レポ


 

「次の企画記事のテーマは『羊と鋼の森』でいけないだろうか?」。
先月のななかまど編集会議でこんな議題が挙げられた。旭川や東川、鷹栖近郊を撮影舞台にした映画「羊と鋼の森」の公開がまさにスタートするタイミングだった。原作は宮下奈都氏の小説『羊と鋼の森』。ピアノ調律師を主人公にした作品で、2016年に本屋大賞を受賞しており、映画の公開前からファンによる聖地巡礼がはじまっていたのだとか。ピアノ調律師に知り合いがいない上に、小説を読んでいない自分としてはストーリーが全く想像付かない。我々は試写会に潜入し、試写会に参加する方からもぜひ感想を聞きたい!そんな思いから、急遽アンケートをお願いするミッションを課したのである。ひとまず試写会会場のイオンシネマ旭川駅前に集合し、ポップコーンのSサイズとコーラを持って臨んだ。

将来の夢を持っていなかった高校生の主人公・外村(山﨑賢人)が、高校でピアノ調律師の板鳥(三浦友和)に出会う。彼が調律したピアノの音が体育館に響いた瞬間、生まれ故郷と同じ森の匂いを衝撃的に感じ、調律の世界に魅せられ調律師の道を歩み始める。ときに迷い悩みながらも、先輩調律師の柳(鈴木亮平)をはじめ、ピアノに関わる多くの人に支えられ、磨かれ、調律師として、人として成長していく。そしてピアニストの姉妹との出会いが、〝才能〟に悩む外村の人生を変える。  ――といった内容なのだが、主人公の外村の迷いや悩み、それに手を差し伸べる先輩の言葉など、立場を超えて共感できる要素が要所要所に散りばめられている。それでいて言葉数は少なめで、表情や間合いで心を表現するシーンが多いことも、ついつい夢中になってしまう要素なのかも知れない。また時間の経過を演出する四季折々の自然描写も美しく、旭橋をはじめとする、慣れ親しんだ風景も目を楽しませてくれる。ほとんどのシーンが穏やかでゆったりした時間が流れているのも心地良い。2時間少々の上映時間があっという間に過ぎるほど、夢中になって見入ってしまった。

忘れてはならないアンケート。会場から出てくる人に用紙への記入ご協力を呼びかけたところ、あっという間にテーブルはアンケートに書き込む人でいっぱいになり、なんと63名からの協力が得られた。イオンシネマ旭川駅前の支配人からも「こんなにアンケートが集まったことがない」との驚きの声。それだけ試写会に参加した人たちにも、この作品が印象深く感じたということなのだろう。ぜひ家族や友人と一緒に観てほしい。(文・一本松)
【制作協力/イオンシネマ旭川駅前】

 

羊と鋼の森
山﨑賢人  鈴木亮平 上白石萌音 上白石萌歌  堀内敬子 仲里依紗 城田 優 森永悠希 佐野勇斗 光石 研 吉行和子 / 三浦友和 原作:宮下奈都『羊と鋼の森』(文春文庫刊) 監督:橋本光二郎 脚本:金子ありさ 音楽:世武裕子 エンディング・テーマ:「The Dream of the Lambs」久石 譲 × 辻井伸行(AVEX CLASSICS INTERNATIONAL)
©2018 「羊と鋼の森」製作委員会

 


試写会を観たみなさんの感想

63名の方から感想をいただきました。 ありがとうございます!その中から一部をご紹介します!


心情が細かに描かれた素敵な映画でした。セリフが決して多くないのに外村の喜びや不安、焦りを一緒になって感じました。[うさぎの牡丹(20代女性)]
調律師という仕事の魅力に気づかされました。音楽の素晴らしさに心が満たされた思いです。ありがとうございました。[ミッシー(60代女性)]
近々転職しますが、私も主人公のようにひたむきにがんばりたいと思いました。旭川ロケぬきにしてもいい映画![まる(40代女性)]
ピアノ好きな人だけなではなく、何かに迷っていたり、心がさびしい人に観てもらいたいと思いました。 [ハ長調(40代)]
娘が実家をはなれて9年ですが、久しぶりに娘のピアノが聞きたくなりました。 [ゆうこ(50代女性)]
ピアノが弾きたくなった!ピアノ曲をききたくなった。ピアノばりばり時代の気持ちを思い出せた。今日観に来た友達と連弾します。[にゃんちゅう(10代)]

 


橋本光二郎監督に一問一答!

Q1 道北の冬は、道内でもとりわけ寒さが厳しくなります。冬の撮影で困ったこと、驚いたことはありますか?
A1 道北の寒さに関しては行く前から覚悟をしていたので歩道の凍結以外は特に困ったことはありませんでした。驚きという点ではマイナス10度を超えると雪の結晶がとても綺麗に形作られて、東京出身の僕は教科書でしか見たことがなかったものですから大変びっくりしましたし、とても感動しました。まぁ、北海道の人たちからしたら当たり前すぎることかもしれませんが(笑)。
Q2 撮影をする中で、監督が個人的に気に入った場所・エリアはありますか?
A2  旭川に来てやはり最初に印象的だったのは、雪化粧をした土手と旭橋です。自然の美しさとこの街が経てきた文化的歴史の両方を感じさせてくれる良い場所だと思い、映画の冒頭でもロケ地として使用させてもらっています。あとはそんなに派手な場所ではありませんが、冬に鷹栖の森の付近で撮影した時にあった直線と坂がなだらかに続く一本道や、夏の東川町の湧き水のある風景も清らかで好きです。
Q3  これから映画をご覧になるななかまど読者に、メッセージをお願いします。
A3  「羊と鋼の森」は美しい雪景色が広がる旭川の街を舞台に、1人の青年が仕事や周りの人々との関わりの中で成長を遂げてゆく姿を丁寧に追った物語です。きっと多くの方たちにとって「これは自分の物語だ」と共感していただけることがあると思います。映画館で見終えた後、扉から出てくる時に「また明日から頑張ろう!」と皆さんに思っていただけたら幸いです。

 

橋本光二郎 監督

1973年生まれ、東京都出身。日本映画学校卒業後、「あ、春」の相米慎二監督、「おくりびと」の滝田洋二郎監督など、名だたる監督に師事。 初の長編映画監督を務めた「orange -オレンジ-」(2015)で大ヒットを記録し、今作「羊と鋼の森」が長編映画監督2作目となる。

 


 

映画「羊と鋼の森」は、下記映画館で公開中

■ イオンシネマ旭川駅前 [旭川市宮下通7丁目 イオンモール旭川駅前4階]

http://www.aeoncinema.com/cinema/asahikawa/

 

■ シネプレックス旭川 [旭川市永山12条3丁目 ウェスタンパワーズ内]

http://www.unitedcinemas.jp/asahikawa/index.html

 

■ ディノスシネマズ旭川 [旭川市大雪通5丁目 ディノス旭川3階]

http://cinema.sugai-dinos.jp/pc/asahikawa/

 

※掲載情報は、取材当時のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、予めご了承ください。


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